書評まとめ FACTFULNESSとか

ニンジャスレイヤー第一部

アニメ化した際に初めて知った口だ。 以前読んだ時は第一部のネオサイタマ・イン・フレイム部分を全て読んで投げてしまった。半分くらい内容を忘れてしまっているので読み返したがいい意味でニンジャスレイヤーは内容が無いので全て読む必要もなくラオモトとの最終決戦だけ読んだ。 現在はザイバツ強襲、キョート編を読んでいるがこれがまた面白い。ある意味日本らしさが出るのは京都なので作者のSF日本解釈が存分に出されていて最高だ。 色々引用したい場面はあるが次を引用しておこう。

ネオサイタマからの観光客は、キョート・ニュービーであることにコンプレックスを抱く。無理からぬことだ。それはエジプト文明にも匹敵するキョート平安文明に対して他所者らが感じる、名状し難いある種の畏怖なのだろう。

唐突に横に並べられるエジプト文明とキョート平安文明!京都はよそ者に態度が冷たいという現実を皮肉りながらエジプト文明と比較する。この数行で裏設定の奥行きが一気に広がり読み進めていく上でワクワクが止まらなくなる。 これだからニンジャスレイヤーはやめられない。

「我」を貼らない人付き合い

貧乏入門と違いこちらは人付き合いに特化した本。小池さんが解釈した仏教の内容からわかりやすい形でその苦しみから逃れる方法をといてよかった。あくまで人間関係に絞った話なので自分にとってはいまいちかな?恋人に対してついついこう当たってしまうだろって内容は自分的にはピンとこなかったし。 ただ家族に対して人は貪欲に自分を認めてもらいたいと求めてしまうということについては思い当たるところがあって自分の結婚観が変わった。恋人に対して慣れるにつれて貪欲にどこまで自分がダメになっても求めてくれるか人は求め続けてしまう。最終的には破綻の道にしか歩まない。恋人であってもそれは人と人との関係の持ち方と変わらない←と言ったようなことを書いていた。これはそのまま家族との付き合い方にも当てはまって今まで「家族なら」と背負いすぎていたようなことが楽になった気がした。

弱虫ペダル(漫画)

kindleで無料になっていたのでインターハイ編までほぼ30巻あったのだが全て読んでしまった。以前も同じ箇所を読んでいたのだが全く飽きずに読み直せて弱虫ペダルのすごさを再確認した。

魔法使いの嫁(漫画)

ハイファンタジー作品。イギリスが舞台なので漫画の力を使ってそれっぽい雰囲気を楽しめる。ファンタジーにしてはわかりやすさ重視なのでさくっと読める。

「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義

「死は一巻の終わりである」との考えから死ぬとはどういうことなのか、今残っている人生をどのように扱っていくべきなのか、かなりわかりやすく解説している点が良い。死についてここまで平易な文章で語ったものは今まで出会ったことがなかった。 ただこの著書には「自分が脳みそだけの存在でバーチャル上で自由に人生を歩めるとしたらそれは幸福だろうか」という思考実験がある。著者は反対意見があるとした上でそれは幸福では無いと述べている。個人的にはここはかなり相容れない考えだ。人間の思考とはただ本能的に決定づけられていることで幸福さ、というものはそこまで高尚なものでは無い。という考え方が私の根本的な考え方だ。完全に自分の幸福を再現できる装置があるとしてそれは自分が人生を歩んでいる場合と何が変わっているのだろう。偽物か本物かというのは些事に過ぎないと私は考える。

FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

素晴らしい本。ビルゲイツが大学で入学生に無償で配るほど話題になったらしい。情報が溢れている現代において実践的に正しくデータを見ることができるようになる本。 自分がメディアに昔からうんざりしていた理由に気付かされた。インターネット上にも大量の誤情報が出回っているがそれを違う視点から見れるようになる。何かしらニュースを見ても無駄に精神を煽られることがなくなったので自分的には2019年で一番良かった読書。

動物になって生きてみた

この本の著者は2016年にイグノーベル賞を受賞している狂人である。動物になって生きてみたとは比喩的な表現ではなく実際に実践したことについて語られている。 アナグマ、狐、カワウソ、アマツバメの四種の動物になった体験について書いている。 著者がなまじ生物学の知識と自然派な思考があるせいで常人には考えつかないような再現度で体験を語っている。半分ほどは動物がどう考えているのか宗教的?ポエム的な記述が大半を占めるのだがこれがまた読んでしまう。正直人を選ぶ内容だがこの本をかけるのはこの著者だけだ。と言い切れる先品は数少ないのでその点については一回読んでみるといいのかもしれない。

メイドインアビス

ハイファンタジー?なのに比較的丁寧に世界設定について掘り下げてくれるので良い。なんかハイファンタジーなのにグロいんだけど。。。とか思ってたら作者がリョナ好きでびっくりした。

冴えない彼女の育て方

エロゲをやらなくなって久しいが久しぶりに夜通し熱中できたラノベ。加藤が可愛い。若干の丸戸要素とキツめのメタ要素が良い。

空白の5マイル

ざっくり書くと近年まで探検家が探検していた箇所に著者も憧れて単独で言ってみた話。ただ言った時の主観の話だけでなくこのチベットのツアンポー峡谷がどれだけロマンのある箇所なのか背景を踏まえつつ進めてくれるので自分も探検しているような臨場感がある。正直探検とか全く興味なかったのに最後には引き込まれてしまった。 特に人生に役にたつとかそういうわけでも無いのに熱中できる本はすごい。