物欲の話/「貧乏入門」

ここ最近、貧乏、無職、ニート等このようなワードを元に本を読んだりブログを読んだりしてのーもあです。

 
もともとそういう質の人間だからでしょうか、どうしても「何者」を読んで就活に悩む、といった行動はできません。
 
幼少期に親から受けた仕事に対するネガティヴイメージのせいか、決まった予定を入れるのが苦手といった特徴のせいか、何のせいかはわかりませんが中学生の時にははっきりと働きたくないと言っていた記憶があります。
 
閑話休題、そのようなダメ人間ワードに関連する本を探しているうちに「貧乏入門」に出会いました。
 

概略

どのような本か簡潔に説明しますとお寺の住職である作者が仏教の視点から本当の幸福はお金と関係ないところにあるということを自身の経験を交えて語ってくれています。
 
住職が書いているからと言って強い仏道色を感じることもなく平易な文章で書かれていまして、宗教に関心のない私でもすんなり読むことができました。

一切皆苦

貧乏入門から学び今実践中である事柄は3つほどありますがその中でも特に役に立っているものは「一切皆苦」についての話です。
 
なぜ私たちはお金を求めるのか?
それを考察するにあたって私たち人間が本当に感知することができるのは「苦」という感覚だけである、という仏道的心理を理解していただくことが役立ちます。
中略
人間が心と体を通じて感じることのできる刺激は「苦」だけ。ただその量が増減するだけで、すべての感覚は「苦」でしかない。それなのに、その「変動」を心がデータ処理して、「快楽である」と変換してしまう-これが現代的に見た「一切皆苦」であり、仏道の根本原理のひとつ、聖なる心理といわれることのひとつです。
 
完全に同意することは難しくてもこれって私たちが普段の生活でいつも感じていることですよね。
 
例えばどうしても欲しいものができた時、「どうしても欲しい」と強く感じて買うか否か苦しみます。そうしてものを買った時、買った瞬間から商品を持ち帰るまでは幸福なのですが使い始めて数日すると、また別の新しいものが欲しくなっています。
 
「真に優れている本は読んでいる人が既に知っていることを気づかせる本だ」と言われますが私もこの本を読んだ瞬間にハッとなりました。
 
 

どう生活に取り入れるか?

この後本書は私たちが娯楽と思っているものも刺激に翻弄されているだけで本質は「苦」であることを説きます。仕事、生活に必要なもの以外は持つべきではないと語られていまして、作者は非常にミニマルな生活を実践されています。
 
しかし、現状自分は「理屈としては納得できるが、自分の趣味すべてが「苦」なのかな?」と生活一つ一つを見直している最中です。
 
そこで今は、この「一切皆苦」の考えが当てはまりそうなケースで実践しております。主なケースは「物欲」が頭にもたげるときです。
 
物欲は先程も述べたように「どうしても欲しいものができた時」です。今までは物欲に対する勝率はおよそ3割程度でした。(自分の中に物欲には抗うなというモットーすらありました。)
 
しかし、「貧乏入門」を読んでからは、「一切皆苦」の考えを改めて考え、過去にも不必要なものを買って後に後悔した実体験を思い出すと自然と物欲と葛藤する苦しみが引いていきます。
 
ここで重要なのは過去に苦しんだ実体験をいかに鮮明に思い出せるかで、「買っても後悔するだけ」の自分がありありと想像できると自然と物欲に勝利することができます。

私的実践

一切皆苦」を実感するためにオススメしたいのが「後悔記録」です。これは私が簡単な日記をつけていることから発見した手法なのですが自分が後悔した「後悔記録」をつけることによって如何に自分が同じことを繰り返している愚かな人間であるか分かります。
 
初めのうちは何度も同じ間違いを繰り返していることに苦しんでしまうかもしれませんがその過ちの自覚が後々ボディブローの様に効いてきますから頑張ってください。人間はすぐには変わらないです。ははは…
 
上述した手法を試しても「難しい…」という人は一度「貧乏入門」を読んでみることをオススメします。ここに記されたことはあくまでも私にとって役に立ったエッセンスであって本から取り出す要素は人によって全く異なりますから。

まとめ

貧乏入門から学んだことはまだまだ他にもあって現在実践中です!
 
ここに書けるようにある程度目処が立ったらまた書きたいと思います。今回は「一切皆苦」について物欲に焦点を当てて活用の仕方を書きましたが食欲や恋愛、様々な欲に適用できるとてもためになる話です。
 
自分なりの活用の仕方を見つけたらぜひ教えてください。実は食欲に勝つためにはまだまだ時間がかかりそうです。みんなどうやって食欲抑えてるんですか…